今年(2017年)はインフルエンザワクチンの不足が報道されております。
以下【私見】を述べさせていただきます。
◆なぜ、不足しているか?
南半球でのインフルエンザ先シーズン(日本の今夏)はワクチンの効果が乏しかったようです。そのため、日本で製造するインフルエンザワクチンの元になる株を変更したのですが、製造効率が予想以上に悪かったため、以前の株で作り替えをすることになったらしいです。インフルエンザワクチンは鶏卵を利用して作られますので、鶏卵の調達からやり直す必要があります。そのため、出荷までに時間がかかり、最終的に製造本数も少なくなってしまいました。
◆どれくらい不足しているか?
製造本数では例年の80%程度の製造本数のようです。製造本数だけを見ると20%足りません。しかし、例年のワクチンは医療機関から10〜20%程度の返品があるので、接種希望する方にはほぼ行き渡る計算になります。
◆本当に不足しているのか?
上記の理由により不足と言うより、ワクチンの出荷の遅れが正解です。12月中旬には流通量が増える見込みです。
マスコミが「不足しています」とあおるので、例年12月に接種していた方も前倒しで接種に御来院され、不足に拍車がかかっています。
◆インフルエンザワクチンはいつ打つのが正解か?
流行の程度にもよりますが、南関東での例年の大流行は1月下旬〜2月上旬です。ワクチン接種後に効果が最大になるのは約1ヶ月ですので、大人の方およに子どもの2回目は12月接種でも十分に間に合います。
9〜12月にインフルエンザの発症が報告されますが、ほとんどの場合、大流行には至っておりません。
個人的には1月下旬にターゲットを合わせて接種するのがベストと考えます。実際に院長(自分)は、例年12月にインフルエンザワクチン接種を行っております。
◆当院におけるワクチン在庫
今日(2017年11月18日)現在、ワクチンの在庫はありますが、12月上旬に欠品になる恐れが出てきました。12月11日(月)以降にワクチン在庫が増える予定です。
あわてずに、12月11日(月)までお待ち下さい。年内(12/27まで)に接種していただければ、遅いということはありません。
(例年通りのワクチン本数を確保しておりますが、出荷の遅れ、および例年以上の方が接種を希望されているため、当面の間は当院かかりつけの方優先とさせていただきます。本当に申し訳ありません。)
◆チメロサールフリーワクチンに関しては、例年通りの予定数に達しましたら終了とさせていただきますので、ご了承下さい。